コラム

 公開日: 2016-10-12 

株式譲渡制限会社とは?目的とメリット

日本には株式譲渡自由の原則というものがあり、株式は自由に売買もしくは譲渡ができるようになっています。

これは万が一、会社が倒産した際に、出資者側は出資の返却を求めることはできない。そして、会社側も出資をしてもらうのであれば、誰が株主になっても構わないといった形で、双方がリスクを負うことを前提としています。

このように、自由に株式の譲渡を行える会社を公開会社と呼びます。

しかし例外として、株式の譲渡を制限することが可能な株式譲渡制限会社というものが存在します。

株式譲渡自由の原則がありながら、なぜ株式譲渡を制限する会社があるのでしょう?

今回は株式譲渡制限会社の目的とメリットについてご紹介します。

株式譲渡制限会社とは

2016年1月、中小企業庁が発表した中小企業・小規模事業者の数によると、2014年度時点では日本の企業数は約382万社あり、そのうち大企業は約1万1千社となっています。

これに対し中小企業は約380万社、さらに中小企業の中でも小規模事業者は約325万社となっています。

つまり日本の99%の会社は中小企業であり、知り合いまたは家族で設立、経営している会社も85%もあるということになります。

これらの会社を経営していく上で、不特定多数の者が株主になることは、かなりのリスクを抱えてしまうことになりかねません。

そこで会社法により、定款で株式に譲渡制限を付することを認めているのが、株式譲渡制限会社です。

株式譲渡制限する目的とメリット

株式譲渡制限会社となると、原則として取締役会、もしくは株主総会の承認がない限りは株式の譲渡ができなくなります。

株式譲渡制限をする主な目的は、誰が株主であるかを明確にすること、そして会社にとって不利益を与えかねないと判断した者に対し、株式を譲渡しないことにあります。

メリットは、株式譲渡制限会社にすることで、会社法の中の中小規模企業向けの規定が適用されるようになることです。

これが適用されると、取締役・会計参与、監査役ともに10年まで任期の延長が可能になること、取締役・監査役の資格を株主に限定できること、相続などによって株が不特定多数の者に分散してしまうことを防止できる、といったことが可能になります。

株式譲渡制限会社にする方法

自分の会社を株式譲渡制限会社にするには、特に面倒な手続きは必要ありません。

定款に「当会社の発行する株式を譲渡により取得する場合は、取締役の承認を受けなければならない」といった規定を加えることで、株式譲渡制限会社にすることができます。

なお、有限会社から株式会社に組織変更する場合は、定款に株式譲渡制限会社に関する規定を加えないと、公開会社になってしまいます。

有限会社は、基本的に株式譲渡制限がかかっていますので、そのまま株式の譲渡を制限したいという場合は、必ず定款に規定を書き加えることを忘れないようにしてください。

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