コラム

 公開日: 2016-10-10 

非上場株式を譲渡した場合の税金について

非上場株式、いわゆる自社株を譲渡する場合、問題となるのはその株式の評価額です。なぜなら、上場していない株式を評価するための客観的な数値がないからです。

そこで今回は非上場株式を譲渡する場合の株式の評価方法と、譲渡する相手別に変わる税金の取り扱いについてご紹介します。

非上場株式の評価方法

非上場株式の評価方法については、国税庁が作成する財産評価基本通達の、取引相場のない株式等の評価に基づいて評価します。

具体的には、まず取引相場のない非上場株式を、規模に応じて大会社、中会社、小会社に区分し、それぞれ以下の方法で評価します。

・大会社
類似業種の株価を基に、評価する会社の一株当たりの「配当金額」、「利益金額」及び「純資産価額(簿価)」の3つで比準して評価する類似業種比準方式

・小会社
会社の総資産や負債を原則として相続税の評価に洗い替え、その評価した総資産の価額から負債や評価差額に対する法人税額等相当額を差し引いた、残りの金額により評価する純資産価額方式

・中会社
大会社と小会社の評価方法を併用して評価します。

個人から個人、または法人へ譲渡した場合の税金

非上場株式を譲渡する場合、譲渡する相手や、適正な株価で譲渡した場合と適正な株価よりも低い、もしくは高い株価で譲渡した場合で税金が変わってきます。

個人から個人へ譲渡する場合、適正な株価で譲渡されれば売主の譲渡益に対して譲渡所得課税が行われます。この際、買主には課税はありません。

しかし適正な株価よりも低い価格で譲渡された場合、買主にその差額分に対して贈与税がかかります。ちなみに売主は、譲渡益が出ないほど低い株価で譲渡した場合は、当然ながら課税はされません。

また、適正な株価よりも高い株価で譲渡した場合、売主は適正な株価の分の譲渡益に対して譲渡所得税がかかります。そして、適正な株価よりも高い部分の差額に対しては、買主から贈与を受けたという形になるため、贈与税がかかります。

個人から法人へ譲渡した場合、適正な株価での譲渡であれば個人から個人への譲渡と変わりません。しかし、適正な株価よりも低い株価で譲渡された場合、買主はその差額に対して法人税がかかります。

また、適正な株価よりも高い株価で譲渡された場合、売主は適正な株価の分の譲渡益に対して譲渡所得税がかかります。そして適正な株価よりも高い部分の差額に対しては、売主が買主である法人の役員もしくは従業員であれば給与所得(買主からは賞与)となり、第三者であれば一時所得(買主からは寄付金)となります。

法人から個人、または法人へ譲渡した場合の税金

法人から個人へ譲渡する場合、適正な株価で譲渡されれば売主の譲渡益に対して法人税がかかります。この際、買主には課税はありません。しかし適正な株価よりも低い価格で譲渡された場合、買主が売主である法人の役員もしくは従業員であれば賞与(買主からは給与所得)、第三者であれば寄付金(買主からは一時所得)となります。

適正な価格よりも高い株価で譲渡された場合、売主は適正な株価の分の譲渡益に対して法人税がかかります。そして、適正な株価よりも高い部分の差額に対しては買主から寄付を受けたという形になるため、その受贈益も法人税の課税対象となります。買主は、高い部分に関しては寄付となるため課税はされません。

法人から法人へ譲渡した場合、適正な株価での譲渡であれば法人から個人への譲渡と変わりません。
しかし、適正な株価よりも低い株価で譲渡された場合、売主は、その差額が買主に対する寄付金となります。買主はその寄付金に対して法人税がかかります。

また適正な株価よりも高い株価で譲渡された場合、売主は適正な株価の分の譲渡益に対して所得税がかかります。

そして適正な株価よりも高い部分の差額に対しては、買主から寄付を受けたとして、その受贈益も法人税の課税対象となります。

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