コラム

 公開日: 2016-09-20 

株式会社の事業承継で外せない、自社株対策とは?

事業継承を行う上でいくつかの問題はあります。

その中でも大きな問題として、「自社株の評価額が高いため、譲渡金額が高額になってしまう」また相続や贈与をする場合でも同様に「自社株の評価額が高ければ、それだけ税金が高額になり、後継者になる子供や社員の資金に余裕がなく支払いが困難になってしまう」という点があります。

これを解決するためには、いかに自社株の評価額を引き下げ、購入費用や税負担をできるだけ少なくする必要があります。

そこで今回は、非上場株式会社の事業継承における自社株対策について詳しくご説明します。

非上場株式の評価方法とは?

上場している株式会社の株式評価額は、当然ながら市場が決めた額となります。

しかし、非上場企業の株式評価額は市場には出ていないため、わかりません。そこで一般的に非上場企業の株式評価額は以下の2つの方法で決められます。

(1)類似業種比準価額方式
これは主に非上場企業であっても、規模の大きな会社で用いられる方法です。実際に上場している同規模で事業内容も類似している会社の評価額を参考に決められます。

(2)純資産価額方式
これは非上場企業の中でも事業規模が小さい会社で主に用いられる方法です。他社との比較ではなく、会社の純資産を基に評価額を決めます。

ただしこれらはあくまで一般的な判断方法です。

例えば、小規模の会社が類似業種比準価額方式を使って評価額を決めても問題はありません。最終的には、納税義務者の判断でどちらの方法も選択することが可能です。

自社株式の評価を下げる方法(類似業種比準価額方式の場合)

では、具体的に上述した評価方法で算出された評価額を下げる方法をご紹介します。

類似業種比準価額方式は、上述したように同規模で事業内容も類似している会社の株式評価額を参考に決められています。そのため1株当たりの配当金額、年利益金額、純資産価額を引き下げることが最も効果があります。

「配当金額を減らす」「役員や社員への給与など支払いを増やす」「役員退職金を支給する」「損金算入可能な生命保険を活用する」といった方法が考えられます。また不要な資産の売却などをして純資産を減らすのも良いでしょう。

注意点としては、単純に配当金額を減らすとその分が内部留保となってしまうため、純資産額が増え、結果として評価額が上がってしまうので気を付けてください。

自社株式の評価を下げる方法(純資産価額方式の場合)

純資産価額方式の場合は、単純に純資産を減らすことが最も効果的です。

類似業種比準価額方式でご紹介した、「役員や社員への給与など支払いを増やす」「役員退職金を支給する」「損金算入可能な生命保険を活用する」ことで、赤字計上をすることが一番早い方法です。

ほかには、保有資産の見直しも効果があります。注意点としては、単純に純資産を減らすだけではなく、赤字計上しなくてはいけないという点です。

非上場企業が、事業継承を行う上で自社株式の評価額を下げることは非常に重要です。

しかし評価額の下げ方によってはその後、数年間、経営に大きな影響をおよぼす可能性の高いものが少なくありません。そのため実際に行う時は専門家に相談の上、最適な方法を選択されることをおすすめします。

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